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juri kitagawa

2021年9月下旬、湖と誕生日



 最近そうしているとき、ずっとこのままみずうみのそばで寝転んでいられたらいいのに、と思うことがある。フカフカのシートを敷いて、水筒にお湯をいれ、ティーバッグやおやつを持っていく、そのうちどちらともなく寝転ぶ。それくらい心地よい気候。

 けれど今日はずっとほとんどベッドで眠っていた。こんな気候のときは、眠く寂しいことも多い。秋は素敵で、だからわたしに勿体なくて、寂しい。

 わたしは秋に生まれたが、なにかとイベント(運動会や、テスト期間)が重なることが多かったので、なんとなく生まれた日あたりになるとソワソワする。今年も絵の〆切と重なっていて、やっぱりソワソワしている(無事に良いものが描けますように…)。

 それでも30歳になる今年は、いままでのどの誕生日よりもたのしみな気持ちが大きい。自分でもたくさんうれしいことを仕掛けてみている。たとえば写真の花束なんかを。

 20代の最後の方は、心身の体調が悪くなり、少し辛い日々だった。でもいろんなひとに抱きしめてもらえたと思う。そして愛みたいなものについて、前よりほんのすこしだけ、わかるようになった気がしている。だからこの経験は大事でいとおしいことだ。もとに戻りたいとずっと思っていたけれど、わたしはいろんなわたしを抱えて進んでいくのだなあといまは思う、面倒でも、重たく思う日があっても。

 希望を持っている、だれかに与えられたのではなく、ほとんど初めて、やさしく強くこんこんと湧き出るような希望を抱いて、歳を取る日を待っている。


 

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